最近、定額見放題の動画配信サービスで映画をよく見る。なにしろそのコンテンツは一万本超の作品。新作は映画館に出かけるけど、過去作品はほとんどこのサービスを利用する。そんな人が増え続けているそうで、この見放題の映画、多すぎてとても見切れないから、一本１０分ほどに編集された「ファスト映画」が重宝されている。このいわゆるあらすじをみて気に入ったら通しで本編を観るのが本当の使い道なのだが、この「ファスト映画」を視聴して観た気になっている人が案外多いらしい。それが本当なら映画業界は被害甚大だ。ファスト映画投稿者を相手取り、映画会社や配給会社が訴訟を起こしているそうだが当然のことだろう。　
　映画の醍醐味は時間の流れや語りやその光と影にあると思う。それらを一秒一秒積み上げて成立するものが映画なのだ。素人のくせに偉そうなことを言うが、素人だからこそ便利さに乗っかって大事な中身を見落としてしまうなんてもったいないことはしたくないのだ。