高齢者の運転免許 2020年10月13日
2019年4月東京池袋の交差点で発生した、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる11名死傷事故の裁判が始まった。愛する妻と娘の命を奪われた遺族も傍聴するその冒頭で、89歳の被告人は誤操作はしていない、車両故障だと変わらずの主張を展開した。
一方で、この事件よりほぼ1年前の2018年1月群馬県前橋市で、当時85歳の高齢者が家族の反対を押し切って車を運転し、女子高校生二人を死傷させるという事故の一審判決が2020年3月に無罪と言い渡された。
ところが本人を含む家族がこの判決を不服とし、弁護人を差し替えて被告側の逆転有罪を主張して上告するという稀有な裁判がここで結審し、11月に判決が下る。家族は裁判中も罪を償うべきだと一貫して主張していた。
この2件を比較してどっちがどうだと言いたいのではない。人生の終焉期にこのような重荷を背負うことの痛ましさと、取り巻く家族の苦しさを、もうこれ以上増やしてはならないと思うだけだ。
池田 2020/10/13