開催まで賛否両論、喧々諤々たくさんの意見が飛び交っていた東京2020オリンピックが開幕した。それまでの多難な進捗状況の中にあってはIOCの姿勢や国、五輪実行委員会に対する疑念等が山積していたが、国の目論見通り始まってしまえば悔しいかな活躍する選手たちに私たちの目はくぎ付けだ。
 選手たちの活躍は、私たちの疑念を一瞬にして吹き飛ばしてくれた。開催にたどり着くまでの彼らの心理を想像すると、国中の議論に翻弄されてどんなにか苦しかったことだろうと察するに余りある。その逆境を潜り抜けたからこそ彼らの爆発的集中力は高まったのかもしれない。世界中が過去に例のない感染症に汚染される中、前代未聞の開催時期延期、緊急事態宣言下の開催となった2020大会、ある意味世界中が注目しているのだ。今大会に参加した世界中の選手たちが、思い残すことなく全身全霊で戦って悔いのない笑顔になってくれることが私たちの今一番の願いだ。